Q 私は夫と離婚することになり、離婚届出にはお互い署名をしました。。小6と小3のふたりの子供の親権は私が取ることになりましたが、夫は収入が不安定で、多額の養育費は期待できません。
離婚したときに、私や子供の生計の支えに役立つ公的給付にはどんなものがありますか。
A 児童手当や児童扶養手当などの公的給付があります。
1.児童手当(旧子ども手当)
児童手当とは、子どもにかかる生活費を支援する制度です(離婚していなくても支給されます)。
かつては「子ども手当」と呼ばれていましたが、平成24年4月から「児童手当」となりました。
支給対象となるのは、日本国内に住民登録をしている0歳から中学校修了までの児童で、受給月額は、以下のとおりです(児童一人当たり)。
・0歳〜3歳未満 1万5000円
・3歳〜小学校修了前 1万円(第3子以降は1万5000円)
・中学生 1万円
*ただし、所得制限限度額以上・所得上限限度額未満の方については、児童一人当たり一律5000円が給付されます。
あなたの所得が制限限度額に満たなければ、月額2万円の児童手当が支給されることとなります。
2.児童扶養手当
児童手当と名称は似ていますが、児童手当とは別に児童扶養手当というものがあります。「母子手当」と呼ばれることもありますが、父子家庭であっても受給可能です。
児童扶養手当は、ひとり親家庭等の生活の安定と自立を促進することを目的とした国の制度です。父母が離婚するなどして父又は母の一方からしか養育を受けられないひとり親家庭などの児童が支給対象となり、児童を養育している方に支給されます。
ただし、請求者本人と同居している扶養義務者(つまり、あなたのご両親など)の前年の所得が限度額以上の場合は、手当が支給されなかったり、一部がカットされることがあります。
令和5年4月以降の児童扶養手当の子ども1人当たりの月額は、子どもが1人の場合
・全額支給 4万4140円
・一部支給 4万4130円〜1万0410円(所得に応じて決定)
となっています。
今回のように子どもが2人のケースですと、2人目の加算額は次のとおりとなっています。
・全額支給 1万0420円
・一部支給 1万0410円〜5210円(所得に応じて決定)
3.その他
こうした公的給付は自治体によってもさまざまです。これら以外にも、食費や学用品費、修学旅行費などの費用の一部を援助する「就学援助」、ひとり親家庭の医療費を助成する 「母子及び父子家庭等医療費助成事業」、給付ではありませんが、ひとり親家庭の親や子どもに対して低利又は無利子で修学資金などを貸し付ける「母子父子寡婦福祉資金貸付金」の制度などもあります。状況によっては生活保護の受給についても検討が必要な場合もあるでしょう。