Q 元夫に請求できる養育費はいくらくらいでしょうか。私は専業主婦で収入はなく、元夫は正社員で、去年の年収は400万円でした。私は10歳と5歳のふたりの子どもを育てています。
A 子どもを育てている親は、子どもを育てていない一方の親に対して、養育費を請求することができます。
養育費の金額は、2人の親の合意により自由に決めることができます。
ただ、親2人の間で、養育費の金額について折り合いがつかない場合、最後は裁判所が金額を決めることになります。
このような、裁判所が決める養育費の金額を裁判官が研究して、その目安を公表しています。これは、「養育費算定表」といわれています。次のリンク先のものです。
https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html
養育費算定表は、最初は平成15年に提案されましたが、その後、令和元年に改定され、公表されています。
それではさっそく、上のリンク先にある養育費算定表を見てみましょう。
相談者の方は、子2人で、その2人とも14歳以下とのことですから、(表3)を見ることになります。
右下に「権利者の年収」と書いてあります。権利者とは、養育費を請求する権利がある人、つまり子を育てている人、ということになります。
左上に「義務者の年収」と書いてあります。義務者とは、養育費を払う義務がある人、つまり子を育てていない人、ということになります。
そして、ご相談者の年収は0円で、元夫は、自営ではなく給与所得者とのことであり、年収400万円とのことですから、その2つが交錯する位置からすると、養育費の目安は「6~8万円」ということになります。
このようにして、裁判所が考えている養育費の目安が分かることになります。